2020/09/24 12:11


FUTTYCONNECTIONが製作した新商品では、『ラグランスリーブ』仕様のボディを採用しています。

服好きな方なら『ラグラン』という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

今回は、そんな『ラグランスリーブ』に隠された歴史こだわりについて深掘りしていきたいと思います。


<歴史>


art by 【Iyo


ラグランスリーブ誕生のきっかけとなったのは1815年。フランスの皇帝として有名なナポレオン・ボナパルト最後の戦いとして知られる「ワーテルローの戦い」。

イギリスの陸軍軍人として参加していたフィッツロイ・ジェイムズ・ヘンリー・サマセットは、この戦いで右手を失うことになります。この出来事からフィッツロイは、負傷した兵士が着脱しやすい軍服を作ってもらうよう国に考案しました。

襟ぐりから袖下にかけて斜めに切り替えられたパターンは、それまで常識だったセットインスリーブ(肩から袖下に垂直に切り替えが入ったパターン)と比べ肩や腕の可動域が広がり、英軍の軍服としてクリミア戦争(1853年)から正式に採用されることになったのです。



art by 【Iyo


後にフィッツロイはイギリス連合王国貴族から「ラグラン男爵」という爵位を受けました。彼によって考案されたこのパターンは『ラグランスリーブ』と呼ばれるようになり、様々な発展を遂げ現代でもファッションの一部として愛され続けています。



<時代背景

皮肉にも戦争がきっかけで誕生したラグランスリーブですが、ファッションとして取り入れられるようになったのは1900年初頭。意外にもTシャツなどではなく、「トレンチコート」のパターンとして採用されたのが始まりでした。



ロンドンの老舗「Aquascutum」がラグランスリーブのトレンチコートを発表したことをきっかけに、ライバル企業であった当時の「Burbery」も1910年頃から採用。ラグランスリーブは肩がきれいに落ちシルエットも抜群だったことから、人気なパターンとして世界中に広がっていきました。


1940年頃からスポーツ競技が盛んになり、肩や腕まわりの可動域が広い「ラグランスリーブ」はスポーツウェアとしても社会に浸透していきます。特に、野球選手のトレーニングウェアで多く採用されていたラグランスリーブの「ベースボールシャツ」は、今も服好きなマニアの中で愛され、vintage市場でも年々希少性が高まるアイテムとして有名です。



<こだわり>

今回発表した「Raglan Sleeve "Numbering"」と「Raglan Sleeve "Culture"」では、あえてボディを二種類に分けています。



「Raglan Sleeve "Numbering"」は6.2オンスcotton100%)のしっかりめの生地感のものを、「Raglan Sleeve "Culture"」には5.6オンスcotton80%,polyester20%)でサラッと着れるような生地感のボディをセレクトしました。


~シルエットについて~

シルエットがゆったりめの「Raglan Sleeve "Numbering"」とタイトめの「Raglan Sleeve "Culture"」でシーンに合わせて着こなしを楽しんでいただけると思います。


<まとめ>

これからの季節、世の中はロンTやパーカーで溢れかえると思いますが、こだわりの詰まったラグランをFUTTYCONNECTIONはおすすめします。

意外にも着てる人の少ないアイテムなので他と被りたくない人こだわりの強いマニアの方にも心からおすすめできる一着です。

ラグランに隠されたバックグラウンドやこだわりを皆様に知って頂いたことで、より愛着を持ち、長く着ていただければ幸いです。


FUTTYCONNECTIONでは、様々なカルチャーの特徴やこだわりをデザインやブログを通じて皆さんに伝えていきます。

それを「良い」と感じた人がまた誰かにそれを伝えることで、人と人との間に繋がりが生まれます。私たちは、そんな繋がりのきっかけとなれる場所を目指し、これからも様々な「良い」を発信していきます。


FUTTYCONNECTIONが発信する情報を、皆さんが持つ感性で自由に捉え、自由にライフスタイルに落とし込んでください。