2020/09/24 12:11


FUTTYCONNECTIONでは、全てのプロダクツにこだわりやメッセージを込めています。


近頃服の染めがトレンドとなり、様々な製品が世に発信されていますが「何をイメージして」、「どんなこだわりがあるのか」は感じ取りにくいアイテムが多いように感じます。



今回は、「Raglan Sleeve "Numbering"」で使用している、色味色落ちまで考え制作した色『ナス紺』についてご紹介したいと思います。


<ナス紺とは>

ナス紺という色が知られるようになったのは日本では江戸時代まで遡ります。

藍染の濃色に蘇芳という植物で重ね染めされた色を指し、当時「紫」という色は作り方や材料まで法律で定められた禁色と規定されていたので貴重でした。

庶民の憧れが強く、紫色の衣服を身に纏いたかった人々は紫に似せた色を作るのが流行しました。


~現代~

現代での「ナス紺」は紺色に染色された衣料が日光や洗濯を繰り返すことであせて褪色し、ナスのような色になったものを言います。

経年変化することで特有の色合いに変化することからvintage市場でも希少性が高く、年々価格の高騰する人気の高い色なのです。



<経年変化の楽しみ方

色止め作業の後、日光の下で「天日干し」した場合と室内で「陰干し」した場合で色味にどれくらい違いが出るのか比較してみました。


左:天日干し 右:陰干し


これは1日の変化ですが、色味にすでに違いが出ていることがお分かりになると思います。


天日干しを繰り返していけば、色は褪せていき、ヤケやムラが出てきます。狙っては出せないアジのある「ナス紺」へと変化していきます。

逆に陰干しメインなら、じっくり色味が変化していくので上品に色落ちしながら「ナス紺」へと変化していきます。


これらの色褪せが良い味となり、良い雰囲気を作り出します。


<まとめ>

今回の「Raglan Sleeve "Numbering"」では、この色落ちを楽しんで欲しいです。ぜひ皆さんの好きなやり方でオリジナルな1着に育てていって下さい。


新品での色味を保ちたい方は陰干しをおすすめします。